丸子城(静岡県静岡市)

【丸子城(静岡県静岡市)】
・静岡県静岡市駿河区丸子に残る戦国時代の山城。
・武田氏によって駿府防衛の西の要として大きく整備された。
・現在も土塁や横堀、竪堀、虎口など山城らしい遺構を確認できる。
・登城後は駿府の工芸文化を体験できる「匠宿」や丸子周辺の散策もおすすめ。
静岡市の城といえば、真っ先に思い浮かぶのは「駿府城」

しかし、静岡市には戦国時代の姿を今に残す山城もあります。
今回訪れたのは、静岡市駿河区丸子にある「丸子城跡」です。
派手な天守や石垣が残っている城ではありません。
その代わり、山の中には土橋、竪堀、土塁、虎口などの遺構がはっきりと残っています。
実際に歩いてみると、
「ここから攻めるのは大変そうだな……」
と思わされる場所がいくつもありました。
また、丸子城周辺には「駿府の工房 匠宿」や柴屋寺などの観光スポットもあります。
今回は実際に丸子城へ登ってきた筆者が、駐車場から登城口までのアクセス、城内に残る遺構、周辺スポットまで写真とともに紹介します。
【今回の記事の概要】
・丸子城跡の歴史と見どころ
・丸子城までのアクセス・駐車場
・実際に歩いて分かった登城ルート
・土橋・竪堀・虎口・土塁などの遺構
・下山後に立ち寄れる丸子の観光スポット
丸子城までのアクセス情報


【丸子城へのアクセス】
・所在地:静岡県静岡市駿河区丸子
・静岡駅方面から🚌で30分。
・車の場合は匠宿無料駐車場に駐車可能。
・登城口から先は山道になるため、歩きやすい靴がおすすめ。
今回、筆者は丸子城周辺まで車で向かいました。
丸子城だけを目的地にするというより、周辺の「匠宿」などと一緒に巡ると楽しみやすいエリアです。


匠宿は丸子宿の跡地にある伝統工芸の街です


丸子城へ向かう途中には案内があります。
山城は「登城口がどこなのか分からない」ということも珍しくありませんが、現地の案内を確認しながら進めば比較的分かりやすいと思います。
とはいえ、初めて訪れる場合はGoogleマップなども併用しておくと安心です。


登城口へ向かうまでの道も丸子城散策の魅力。
丸子は東海道の宿場として知られる「丸子宿」があった地域です。
山城だけを見て帰るのではなく、周辺の街並みも楽しみながら歩いてみるのがおすすめです。


街中を抜けると、いよいよ山道へ。
ここからは「観光」というより、山城散策らしい道になっていきます。
本格的な登山装備が絶対に必要というほどではありませんが、舗装された観光地を歩く感覚で来るのはおすすめしません。
特に雨上がりは滑りやすくなる可能性があるため、スニーカーやトレッキングシューズなど歩きやすい靴が安心です。


少し標高を上げると、丸子の街並みを見下ろせる場所もありました。
城跡に残る遺構だけでなく、こうした景色を楽しめるのも山城巡りの醍醐味です。
遺構が残る尾根までは10分程度かかります。
丸子城散策開始


【丸子城の主な見どころ】
・土橋
・竪堀
・横堀
・土塁
・虎口
・曲輪
丸子城を歩いて面白かったのが、戦国時代の山城らしい地形が現在でも分かりやすく残っていることです。
建物こそありませんが、地形を見ながら歩くことで「城」としての丸子城を楽しめます。
山城好きなら、ここからが本番です。
丸子稲荷神社は、伊勢亀山城の城主石川家が崇拝していたそうで、参勤交代のたびに丸子宿に宿泊していたそうです。バイパスの工事でここに移転されています。


まず目につくのが土橋。
山城における土橋は、堀などによって区切られた場所を通行するために設けられた細い通路です。
現在では静かな山道ですが、城として使われていた時代を想像しながら歩くと見え方が変わってきます。
攻める側になったつもりで歩いてみるのも山城巡りの面白さです。
最初に言っておくと、丸子城は蜘蛛の巣がたくさんありました。歩く際は慎重に。


個人的に丸子城で注目してほしいのが「竪堀」です。
斜面に沿って縦方向に掘られた堀で、敵兵が斜面を横方向へ移動するのを妨げる役割などがありました。
写真でも分かるように、現在でも地形として確認できます。
天守閣のある城とは違い、こうした「土の遺構」を探しながら歩くのが山城の楽しみ方。
丸子城は、それを実感しやすい城でした。


北曲輪には景色を眺められるポイントがあります。
登城途中は木々に囲まれた場所が多いため、視界が開けると気持ちがいい。
休憩も兼ねて、ここで一度景色を楽しんでいきます。


さらに進んでいくと虎口へ。
虎口とは、簡単にいえば城の出入口です。
ただ入口を作るのではなく、敵が簡単に城内へ侵入できないように工夫されています。
現在は木々に覆われた静かな場所。
しかし、城として機能していた当時を想像しながら歩くと、この複雑な地形にも意味があったことが分かります。


そして本丸へ。
丸子城には現在、天守などの建造物は残っていません。
そのため「城=天守閣」というイメージで訪れると少し地味に感じるかもしれません。
しかし周囲をよく観察すると、土塁や堀などの防御設備を確認できます。
丸子城は武田氏によって駿府防衛の西の要として整備され、武田氏の城郭にみられる特徴を持った遺構も残されています。
馬出や三日月堀があります。


三日月堀といえば同じ静岡県の諏訪原城だね


派手さこそありません。
それでも、約450年前の城の構造を地形から読み取れる。
これこそ丸子城の面白さだと思います。
丸子城を降りて散策


丸子城から下山したら、そのまま帰ってしまうのは少しもったいないです。
丸子周辺には歴史や文化に触れられるスポットが点在しています。
時間に余裕があれば、登城とセットで散策してみましょう。


続いて訪れたいのが柴屋寺(さいおくじ)
連歌師・宗長が丸子に結んだ草庵に由来する寺院で、今川氏との関わりも深い場所です。
拝観には料金が発生しますが、解説付きで歴史や庭の素晴らしさを知ることができます。
丸子城で戦国時代の「城」を楽しみ、柴屋寺で当時の「文化」に触れる。
同じ丸子という地域を違った角度から楽しめるのが面白いところです。


山を降りた後は、周辺をのんびり歩きます。
ふきさらし湯で、汗を流しました。開けた露天風呂とサウナでゆったり。


そして最後は匠宿で昼食。
山城を歩いた後の食事はやっぱり美味しい。
丸子城だけなら比較的コンパクトな散策ですが、匠宿や柴屋寺などを組み合わせることで半日程度の歴史散策として楽しめます。
丸子城まとめ


【丸子城跡まとめ】
・静岡市駿河区丸子に残る戦国時代の山城
・武田氏によって駿府防衛の西の要として大きく整備された
・土橋、竪堀、土塁、虎口などの遺構を確認できる
・登城するなら歩きやすい靴がおすすめ
・下山後は匠宿や柴屋寺とセットで巡るのがおすすめ
静岡市の城と聞けば、どうしても駿府城が目立ちます。
しかし、実際に丸子城を歩いてみると「山城を歩く面白さ」では負けていません。
建物が残っているわけではありません。
それでも土橋を渡り、竪堀を眺め、虎口を抜けて本丸へ向かっていると、戦国時代の城を自分の足で攻略しているような感覚があります。
特に、遺構が比較的分かりやすく残っているのが丸子城の魅力でした。
そして下山後には匠宿や柴屋寺なども巡ることができます。
歴史好きなら、丸子城だけを目的にするのではなく「丸子の歴史散策」として半日ほど時間を取ってみるのがおすすめです。
静岡市で少しマイナーな城跡を探している方、土塁や堀が残る山城を歩いてみたい方は、ぜひ丸子城へ。
今回はここまで。ありがとうございました。
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